
VINCENT MOONについて少しだけ語ってみる( PART1)
いわゆるオルタナ系ポップミュージックの熱心なファンの方ならTHE TAKE AWAY SHOWSというウェブサイトを一度は観たことがある人も多いはず。フランスはパリ発 の音楽情報配信サイトLA BLOGOTEQUEから2006年に派生したポッドキャスティングであり、プロデューサーのChrydeと映像監督のVincent Moonという人物が中心となって始まった同プロジェクトは、いまでは100を超えるミュージシャンの音楽映像を無料で観ることができる。
アーティストの単なるインタヴュー映像では面白くないと、ほぼ即興、ハプニング大歓迎、生々しさ、場所かまわず演奏、その時にしかない雰囲気をそのまま封じ込めたような映像が欧米のポップミュージックファンの間で話題を呼び、その人気は今も続いている。
僕が彼らのことを知ったのは、2007年にリリースされたBEIRUTの“Flying Club Cup” の映像をYOUTUBEで見つけたのがきっかけで、デビュー当時からBEIRUTの熱心なファンだった僕が、それを撮ったVincent Moonを発見するのは当然の成り行きであったわけだが、観てとにかく驚いたのをいまでもはっきり覚えている。個人的にBEIRUTの登場は、いろんな意味でポップミュージックの歴史に残ると思い込んでいるほど強烈なインパクトであったが(このことについて書きたいことは山ほどあるけど、省略)、さらにVincent Moonによるその映像に触れて、衝撃というよりは、『はい、時代が変わりました』とポンと後ろから肩を叩かれた思いだった。
ポップミュージックにおける映像というと、それまでMV(ミュージック・ビデオ)と呼ばれるようなものを思い浮かべたし、実際、Vincent Moonの登場を音楽ジャーナリズムでは “LO-FI FILMMAKER”などと呼び、既存のMVを引き合いに出して彼に言及していたが、たとえば仮にMTVと彼を比較したところで、そもそもやっていることが全然違うのだからどっちが良い悪いというのはなしとうことでここでは納得しましょう。
では、Vincent Moonの映像について語るとき、何を主題にすればよいか。 WEB世代のMV? ドキュメンタリー映像?
彼自身も映像と同様にサウンド面の重要性を強調しているように、僕にとって彼の作品は音楽そのものだと思っている。
それでもジャンル問わず熱心な音楽ファンの中からは、「音楽と映像はちょっと、、」みたいな声が聞こえなくもない。それもよく判る、というのが、事実映像は情報量が多い分、観る側はあまり想像力を働かせる必要がないので、撮る側がそれを自覚して創らない限り、その結果音楽をむしろつまらないものにする危険性はおおいにある。
しかし、別の観点から眺めればどうか。ここでいう映像とは歌を唄ったり楽器を演奏する人の映像に限定するが、人類の歴史においてはもともと、ひとが音楽に触れる時は実は視覚を伴うことのほうが多かったのでは?耳だけで音楽を聴くのは実は録音技術が発達した最近の話では?考えたりするが、どうなんだろう。別に文化人類学の研究をしている訳ではないのでただ僕個人の感覚的なことだけはあるが、それにしては音楽映像はその可能性と比べて、音響のついでみたいな感じで、えらいないがしろにされていないか?なんて思ってしまうわけだ。
これまでのVincent Moonの活動については検索してみればいくらでも出てくるのでここでは省略。僕自身は今彼がやっていることがむちゃくちゃ面白くて仕方がない。Vincent Moonの新しいブログはこちらから
続く








